ジャニー喜多川氏「性加害」の原因と指摘 性嗜好異常(パラフィリア)とは…専門家が解説
「性嗜好異常(パラフィリア)」とは何か。精神科医の片田珠美氏はこう解説する。
「『性嗜好異常(パラフィリア)』とは、アメリカ精神医学会が作成した診断基準の『DSM-3』で採択された用語で、パラ(=偏った)+フィリア(=愛好の病)という意味です。『異常性欲』や『性倒錯』に代わって使用されることが多い言葉です。特徴は、性的興奮を招く強烈な空想、強い性的衝動、小児もしくは同意しない人を相手とする性的行動の反復が少なくとも6カ月以上継続することなどであり、露出症やフェティシズム、性的サディズムや性的マゾヒズム、窃視症や小児性愛(ペドフィリア)など多岐にわたっています。ジャニー氏は典型的な“小児性愛”ということになります。それが異性ではなく同性に向かったのです」
片田氏が続ける。
「同時にそれが80代半ばまで続いたということは、異常なほどの性欲の強さ、医学用語で言う『サチリアージス(男子色情症)』(=男性において、性欲が過剰に亢進した状態)が見て取れます。病的と言っていいと思います」
「報告書」では、ジャニー氏の性癖について、実姉のメリー喜多川氏が周囲に「病気だから」と言っていたことも明らかにされているが、それを放置し続けた周囲にも大きな責任があるだろう。