気づいた時には皮膚障害に…冬の「低温やけど」は侮れない
低温やけどを起こす状況は、睡眠薬使用、泥酔、下肢麻痺、糖尿病神経障害などが挙げられるが、普段の生活の中でもよく起こっている。まずは低温やけどを起こさないような対策を講じたい。
「温かいものが長時間、常に皮膚と接触している状態をつくらないことが大切です。カイロや湯たんぽを当てたまま寝てしまうことで起こるケースが多いので、就寝するときはそうしたものを使わないようにしてください。電気毛布くらいなら、寝返りをすることで皮膚との間に隙間ができたり、温かいものが当たっている位置がずれたりするため、それほど心配しなくてもよいでしょう。日中、使い捨てカイロを貼って活動する分には問題ありませんが、直接皮膚に接触させたり、貼ったまま寝てしまわないように注意してください」
それでも、低温やけどを起こしてしまった場合、必ず病院を受診すること。見た目以上に重症化しているケースが多いので、自己判断は禁物だ。
「皮下組織が破壊され感染症にかかりやすくなってしまうので、抗生剤の塗り薬で治療をするのが一般的です。その後、傷の治りをよくするために潰瘍治療外用薬を使用します。糖尿病の基礎疾患がある人は重症化しやすく、中には足の指が壊死して切断に至る場合もあるので特に注意が必要です」
低温やけどを甘く見てはいけない。