背が縮むと死期早く 「50歳以上で2cm以上が危険」の根拠
姿勢の悪化による身長の縮みは1~2センチ程度だという。ほんの少しの異変だが、体が衰弱し始めている可能性が高く、さまざまな病気に注意する必要がある。
2つ目は背骨を形成する椎体(ブロック状の骨)が、圧迫骨折などによって潰れているケースだ。
「背骨の圧迫骨折は、椎体が丸ごと潰れても半数以上の人は大きな痛みを感じません。個人差もありますが、背骨が少し痛む程度です。椎体骨折には、ブロックの一部が潰れる程度のグレード1から、丸ごと1つ潰れてしまうグレード3まであります。気づかないうちにグレード3の椎体骨折が起きて、3~4センチも背が縮んでいたなんてケースもあります」(竹内センター部長)
■男性は50歳ごろから骨の強度が弱くなっていく
椎体骨折を放置すると、他の椎体にも負荷がかかり、連鎖的に椎体が2個も3個も潰れてしまう例もあるという。
「2センチ以上の身長の縮みは、椎体骨折の可能性が高く、骨粗鬆症によって骨が弱っている証拠です。つまり、全身の骨がいつ骨折してもおかしくないという状態です。骨粗鬆症であることに気づかずに転んで尻もちをついたり、重いものを持ったりして、大腿骨近位部骨折(足の付け根の関節の骨折)が起これば、介護が必要になる可能性が高くなる。骨折後、すぐに手術とリハビリをしても、高齢者の場合は歩きづらくなったり、寝たきりになる可能性が非常に高くなってしまうのです」(竹内センター部長)