カロリー制限で長生き 成功の秘訣は“腹7分目”にあり
「腹7分目は病気にならない」(PHP)の著者で医学博士の米山公啓氏に解説してもらった。
「数年前、人間の細胞に“長生き遺伝子”が存在することが突き止められました。飢餓状態になるとこの遺伝子のスイッチが入り、体内の代謝が落ちて免疫力が高まるのです。免疫力のおかげでがんの発生が抑えられる。カロリー制限によってコレステロールによる動脈硬化が遅くなるから脳卒中の時期も遅くなるのです。カロリー制限の方法は、『肉と炭水化物を食べない』などと食べ物の種類を変えるのでなく、ふだんの食事の量をバランスよく3割減らす。つまり“腹7分目”食べるのです」
ただし誰もがすぐに効果が出るわけではない。すでに糖尿病や高血圧、脂質異常症などの生活習慣病にかかっている人は、まずそうした病気を改善させてからカロリー制限をしないと意味がない。体が弱い人がダイエットすると栄養不足に陥るので無理は禁物だ。
「カロリー制限は50歳から始めるのがベスト。腹7分目の食事を続けて80歳まで生きたら、“1.3倍のスイッチ”が入り、100歳まで生きられるというのが理論値です」(米山公啓氏)
腹7分目で食費は浮くし、100歳まで生きられる。カロリー制限は夢の長寿法だ。