乳がん発見にもメリット 「ホルモン補充療法」最新事情

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 同病院で13年7月~16年11月に乳がん検診を受けた女性2229人のうち、「HRT歴がない」人は1058人しかいない。ドック型の乳がん検診は年齢制限がなく、HRTの対象ではない20~30代も含まれているうえ、一般的なHRTの普及率を考慮すると極めて少ない数字だ。

「7月の乳がん学会での発表に向けて解析を行っている最中ですので、これが結論にはなりませんが、乳がんの発見率を単純比較すると、HRT歴のある人が1.7%、ない人が0.57%でした」

 発見率は「対象者のうち、乳がん患者が何人いたか」を示しているだけなので、「HRTを受けると、乳がんの発症率が高くなる」という証明にはならない。しかし土井医師は、この結果からHRTが乳がんの発見・治療にとってメリットにつながると指摘する。

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 まずは、早期発見のチャンスを得られる。提携クリニックが「HRTを受ける場合、マンモと超音波が必須」としているため、今回の調査対象者には、「HRTを受けなければ、乳がん検診も受けていなかった人」が含まれている。乳がんを早期発見するチャンスを逃していた可能性のある人もいたということだ。

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