漫画家・東海林さだお氏 肝細胞がんと闘い辿り着いた境地

公開日: 更新日:

手術は成功!」と主治医に言われ、麻酔がまだ効いているせいか痛みもなく、腹部右側の全長40センチほどのL字形の患部を「なんでこんなところにこんなにも大きな傷ができたんだろう」と思いつつ、目を閉じました。

 肝臓のおよそ10分の1、159・9グラム。これはレバ刺し1人前程度に相当すると思いますが、それを切除したのみで転移はなし、胆のうも切らずに済みました。術後、痛みはそれほどでもなかったのですが、苦しかったのが呼吸です。エベレストに登ったことはありませんが、登ったらきっとこんな感じ? と思えるほど肺機能が低下して、1週間くらいは苦しかったですね。

 あと、病院内を歩いていたから脚力に問題はなかったものの、驚いたのは手の指の力の低下です。いつもなら普通に開けられるペットボトルのフタが開けられず驚きました。そして、孫の手の重要性に気づきました。なぜだかかゆい手の届かない場所が、孫の手によってスッキリする喜びは、入院患者なら誰でも知っている。病院の売店には、孫の手を置くべきです。

■この年になってやっと「節制」を覚えた

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    永野芽郁の「清純派枠」を狙うのは"二股不倫報道”の田中圭と同じ事務所の有望株という皮肉

  2. 2

    気持ち悪ッ!大阪・関西万博の大屋根リングに虫が大量発生…日刊ゲンダイカメラマンも「肌にまとわりつく」と目撃証言

  3. 3

    橋本環奈『天久鷹央の推理カルテ』コア視聴率も低迷…パワハラ報道前からあった"上げ底人気"疑惑

  4. 4

    趣里と三山凌輝に結婚報道…“希代のワル”羽賀研二を彷彿とさせる男の登場に水谷豊どうする?

  5. 5

    慶応幼稚舎の願書備考欄に「親族が出身者」と書くメリットは? 縁故入学が横行していた過去の例

  1. 6

    ベッキー不倫騒動が教訓 LINEはこうして筒抜けになる

  2. 7

    自民“裏金議員”西田昌司氏が沖縄戦に許しがたいイチャモン…次期参院選に推薦した公明は真っ青

  3. 8

    上智大は合格者の最大40%も…2021年から急増した「補欠合格」の現状

  4. 9

    人間の脳内のマイクロプラスチック量は「使い捨てスプーン」サイズ…8年前より1.5倍に増えていた

  5. 10

    嵐「解散ビジネス」で荒稼ぎの皮算用…総売り上げは500億に? 2026年5月に活動終了