村野武範さん<1>「余命は聞かない方がいい」と告げられた

公開日: 更新日:

■妻が調べた陽子線治療を受けるために東北へ

 髪が抜け、口の中は荒れ、ものが食べられなくなり、歯は抜け、爪は変形し、肌はただれる……。流動食用に胃に穴をあける胃ろうを作ることになり、1~2年は過酷な闘いになると告げられたという。思わず「余命はどのくらいですか?」と聞くと、医師は「それは聞かない方がいいですよ」と言葉を濁したそうだ。

「その時、女房がその医師にたずねたんです。『陽子線治療はどうでしょうか?』って。そうしたら 『どこで何をやっても同じです』って言うもんだから、2人とも黙り込んじゃいました」

 妻は、友人のご主人が末期の前立腺がんを重粒子線で治したという話を思い出し、末期の中咽頭がんが治ったケースをインターネットで必死に調べていたという。そして、陽子線という治療法があり、東北にそれができる病院があることも調べ上げていた。

「私はすっかり諦めて“ああ、近々死ぬんだな”と思っていましたが、その日の夜中、女房が寝ている私を起こして言ったんです。『やっぱり東北へ行きましょう』って。“どうせ死ぬならやってみるか”と思い、行くだけ行くことにしました(笑い)」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元グラドルだけじゃない!国民民主党・玉木雄一郎代表の政治生命を握る「もう一人の女」

  2. 2

    深田恭子「浮気破局」の深層…自らマリー・アントワネット生まれ変わり説も唱える“お姫様”気質

  3. 3

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”

  4. 4

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  5. 5

    東原亜希は「離婚しません」と堂々発言…佐々木希、仲間由紀恵ら“サレ妻”が不倫夫を捨てなかったワケ

  1. 6

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    “令和の米騒動”は収束も…専門家が断言「コメを安く買える時代」が終わったワケ

  4. 9

    長澤まさみ&綾瀬はるか"共演NG説"を根底から覆す三谷幸喜監督の証言 2人をつないだ「ハンバーガー」

  5. 10

    東原亜希は"再構築"アピールも…井上康生の冴えぬ顔に心配される「夫婦関係」