高額なのはがんとリハビリ 長嶋茂雄氏は一般人と同じ治療
が、その費用は当時、285万円。現在は293万円だ。がん保険の先進医療特約に加入していなければ、一般人には手を出しづらいだろう。
薬もそうだ。国内で未承認の薬を海外から取り寄せて使うとなると、全額自己負担。一時、年間の薬代が3000万円とベラボーな薬価が話題になったオプジーボみたいな抗がん剤を取り寄せることは一般人にできるはずがないだろう。
資金力を背景に治療の選択肢が豊富なのがVIPだが、膵臓がんで亡くなったスティーブ・ジョブズや乳がんで命を落とした小林麻央さんのように、民間療法に頼って病状を悪化させるケースもなくはない。
「いい治療を受けられるかどうかは、腕のいい医師を見つけられるかどうかに尽きます。VIPなら“ご用聞き”がいて、そういうチャンスに恵まれる可能性が高いでしょう」(左門氏)
しかし、“ご用聞き”が無能だと、資金力があるだけに、策に溺れかねないという。