遠隔診断は心臓細動の早期発見と適切な治療に役立つ
これで心房細動を含む不整脈だと診断された場合、まずは経過観察となり、発作がひどく自覚症状も強くなってきたらカテーテルアブレーションや投薬治療などが検討されます。
ある程度の期間にわたって機械がモニタリングするので、患者本人の自覚症状や訴えよりも正確な状態がわかります。自分では「これくらい大したことないだろう」と思っていても、実は深刻な状況だったといったケースもカバーできます。心臓の状態を正確に把握できるため、適切なタイミングでエビデンスにのっとった的確な治療ができるようになるのです。
不整脈で悩んでいる人は、遠隔モニタリング診療を行っている専門科に相談してみてください。
■本格的な範囲拡大は難しい
不整脈に限らず、遠隔診療はどんどん身近なものになってきています。たとえば、テレビ電話などを介して病院から出してもらった処方箋を自宅で印刷し、それを近くの薬局に持参して薬を受け取るといったシステムです。新薬を処方する場合や、有害事象が報告されているような薬では少し不安がありますが、医療者側がしっかり薬の説明をできれば患者さんにとっても有益です。