インフル対策には“いつもと違う”手洗いを 医師が手順解説
統計開始以来、過去最多の患者数を記録しているインフルエンザ。予防の基本はワクチン接種だが、していない人に「するべきだった」とこの段階で言っても仕方がない。今から個人でできることは何か? 「インフルエンザの上手な予防の仕方」を挙げるのは、国際医療福祉大学熱海病院の〆谷直人医師だ。
「極端な厚着や薄着は控え、適度な運動を心掛ける。栄養バランスと十分な休養を取る。手洗いの習慣をつける。室内が乾燥しないように注意する。そして、冬場の外出は人混みを避けることです」
この中で、特に着目したいのが、手洗いだ。「外出先から戻ったら必ずやっている」という人もいるかもしれないが、ササッと洗う方法では、感染予防は期待できない。「手の菌を調べた実験では、そのままの手にはさまざまな菌が無数に検出されたのに対し、手洗いにアルコール消毒を加えた場合は菌が検出されませんでした。一方、いつもの手洗いではやはり菌が無数に検出され、念入りに洗った場合も不十分であることが分かりました」(〆谷医師)
■病原体の伝播には手指が大きな役割