食べて吐いての繰り返し…秋本啓之さん語る過食嘔吐との闘い

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 後日、大学内の診療所でカウンセリングを受けて「過食嘔吐による摂食障害」と診断され、その後は数カ月間、その岡田先生の家で下宿生活を送りました。朝晩、先生の奥さんが作る健康的な手料理を食べ、学校や練習場に通う日々。それでだんだん過食嘔吐の頻度は減っていったものの、自宅に帰るとやっぱりダメで、2~3年は治りませんでした。

 完全に治ったきっかけは、階級を1つ上げたことです。それを決断できたのは2008年の全日本の欧州遠征でした。3連戦の2戦目で、筋肉の収縮が起きたのです。まるで電気刺激で筋肉を鍛えるパッドを付けたように腕や腹筋が勝手にぴくぴくと収縮運動をするんです。そんなこと初めてだったのでびっくりしました。そして次の試合ではお尻の肉離れ……それが決定打でしたね。

 ちょうどその頃から柔道もポイント制が導入され、コンスタントに試合に出ないとシード権が得られないようになりました。つまり、連戦ができないと勝ち上がれない。このままの階級では続けられないと悟ったのです。

 柔道で1つ階級を上げるということは、とても勇気がいることです。相手の体の大きさや手足の長さはものすごく試合に影響しますからね。でも、フタを開けてみたらとんだ取り越し苦労で……。階級を1つ上げた初の大会だった2009年の講道館杯で優勝したんです。こんなことなら、もっと早く階級を上げればよかったと思いました(笑い)。

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