健康寿命のカギ“ABC”は冬に悪化 糖尿病患者の調査で初確認
なお、それぞれの数値は、ガイドラインで定められている治療目標値です。
その結果は、いずれの数値も春から夏に近づくにつれ目標値の達成率が上昇し、冬に近づくにつれ達成率が下がるというもの。2年間追った調査でしたが、各月で見ても、HbA1c、血圧、LDLコレステロールいずれも同じような動きをしていました。
では、夏と冬では? 6~8月を「夏」、12~2月を「冬」とし、見比べると、その差は驚くものでした。A、B、Cのすべて、つまりHbA1c、血圧、LDLコレステロールのすべてが目標値を達成しているのは、「夏」は15.6%。そもそもこれも低いですが、さらに「冬」になると、わずか9.6%しかいません。
血圧とLDLコレステロールはそのままで、HbA1cを8%未満に上げて条件を緩くしても、A、B、Cすべてが目標値を達成しているのは「夏」で23.7%、「冬」になるともっと低い15%です。
それぞれひとつずつ見ると、これほどには差がないのです。HbA1cの達成率は夏53.1%、冬48.9%、収縮期血圧(上の血圧)の達成率は夏56.6%、冬40.9%、拡張期血圧(下の血圧)は夏73.4%、冬64.1%、LDLコレステロールは夏50.8%、冬47.2%です。