手術で死にかけて…仁支川峰子さん甲状腺がん闘病を語る

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 進行も遅く、悪性度は低いとのことだったので、4月の舞台が終わるのを待って入院。手術を受けて4~5日で退院する予定でした。ところが、手術をした日の夕方になって喉がすごく腫れてしまって……。まだ麻酔が効いていたので痛みはありませんでしたが、担当医が来て縫った糸を手で切ったら、血がピッと飛んだのが見えました。

■息が止まって「もう死ぬ」という瞬間に3日間で10回襲われた

 その夜8時ごろ、緊急手術になりました。私が死にかけたのは、その日の夜中からです。1日に2回の全身麻酔で、麻酔の量が多すぎたんじゃないかと思うんです。意識は戻っても体中が痺れて指一本動かせませんでした。なにより呼吸が困難で、息が止まりそうになるんです。私は必死に訴えました。「麻酔が効きすぎてるからなんとかして!」って。でも声は出ないし、表情も動かせなくて、はたからは普通に寝ているようにしか見えなかったようです。人が死ぬとよく「穏やかなお顔で」なんて言うけれど、絶対苦しくなかったわけがないと、私は身をもって確信しました。


 必死に訴えているのに誰にもわかってもらえない日が続きました。医師たちは、数値に異常がないのになぜ呼吸がときどき止まりかけるのかわからなかったんです。息が苦しすぎて眠れないし、息が止まって「もう死ぬ」という瞬間に3日間で10回襲われました。

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