手術で死にかけて…仁支川峰子さん甲状腺がん闘病を語る

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「なんでわからないんだ! 医者なのに!」と私は怒り狂っていました。そしてついに「麻酔が強いのよ!」という心の叫びがかすかに唇を動かしたのか、一人の医師が気付いて「麻酔がなるべく早く取れる薬に切り替えます」と言ってくれたんです。10回目に息が止まりかけたとき、術後初めて「コホッ」と咳をすることができました。薬を入れ替えて数時間後のことです。その瞬間まで「コホッ」ともできないくらい全身が麻痺していたのです。

 その後はみるみる血の気が戻ってきて、入院から2週間弱で退院することができました。後からこっそり聞いた話では、1回目の手術時に血がほとんど出なくて、止血すべき場所がわからなかったようです。結局、止血せずに閉じたものだから、じわじわ出血して喉が腫れたんでしょうね。

 ちなみに私、がんと聞かされたときも、喉の手術をすると決まったときも、ショックとか怖いといった気持ちはまったくありませんでした。なるようにしかならないですから。ただ、1回目の手術前、脅すつもりはなかったんですけれど、「私、声が出ないと困るから、絶対に声は奪わないでくださいよ。先生の責任ですからね。きっちりやってください」って担当医に強めに言っちゃったんです。「あの言葉で、先生は怖くなって手術で緊張したかもしれません」って、元気になってから看護師さんと笑い話になりました。

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