著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

富士通はITで社員教育 がん治療と仕事の両立で大切な2つ

公開日: 更新日:

 早期だったことで、病休はわずか1日。決して私が特殊ではなく、どんながんであれ早期なら、ほぼ100%両立は可能です。進行がんでも、たとえば放射線は通院で治療を受けられ、施設によっては夜間診療も可能です。私がお手伝いしていた施設では、仕事帰りに放射線を受けて、一杯飲んで帰る人が珍しくありません。

 両立する上で大切なのは、「仕事を続けよう」という意思と「がんの治療を受けながら、仕事を続けたいということを会社に伝えること」の2点です。後者は連絡の問題ですが、意外とこれができていません。会社としては意思表示されないと支援できませんから。

 厚労省調査での離職理由も「自信がない」という患者のイメージが強く影響しています。別の内閣府調査でも両立困難の理由として、20%超が「会社が許してくれるかどうかわからない」と回答しているのは、やはり会社に意思伝達ができていないことの裏返しでしょう。

 中小企業は両立が難しい傾向がありますが、小さい企業ほど社員の離脱はマイナスが大きい。辞めないことは、自分にも会社にもプラスになります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    菊川怜の元夫は会社が業績悪化、株価低迷で離婚とダブルで手痛い状況に…資産は400億円もない?

  2. 2

    粗製乱造のドラマ界は要リストラ!「坂の上の雲」「カムカムエヴリバディ」再放送を見て痛感

  3. 3

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  4. 4

    綾瀬はるか"深田恭子の悲劇"の二の舞か? 高畑充希&岡田将生の電撃婚で"ジェシーとの恋"は…

  5. 5

    斎藤元彦知事ヤバい体質また露呈! SNS戦略めぐる公選法違反「釈明の墓穴」…PR会社タダ働きでも消えない買収疑惑

  1. 6

    渡辺裕之さんにふりかかった「老年性うつ」の正体…死因への影響が報じられる

  2. 7

    水卜ちゃんも神田愛花も、小室瑛莉子も…情報番組MC女子アナ次々ダウンの複雑事情

  3. 8

    《小久保、阿部は納得できるのか》DeNA三浦監督の初受賞で球界最高栄誉「正力賞」に疑問噴出

  4. 9

    菊川怜は資産400億円経営者と7年で離婚…女優が成功者の「トロフィーワイフ」を演じきれない理由 夫婦問題評論家が解説

  5. 10

    火野正平さんが別れても不倫相手に恨まれなかったワケ 口説かれた女優が筆者に語った“納得の言動”