「尿道・膀胱異物」は頻尿や膀胱結石をもたらす危険な行為
尿道狭窄の治療では内視鏡手術が中心ですが、治療後も再狭窄することがしばしばあります。そのような患者さんは尿道ブジーを使って定期的に尿道を拡張させるのです。また、尿道カテーテル(尿を出す管)を入れる必要のある患者さんで、尿道が狭い場合にも尿道ブジーを行います。
■開腹手術が必要になる場合も
いずれにしても尿道オナニーは尿道を傷つけるので危険です。誤って異物を入れてしまった場合、そのときは症状がなくても、いずれ下腹部の痛みや血尿、頻尿などの症状が出てきます。さらに放置していると、異物を核として膀胱結石ができてしまいます。
誤って靴ヒモを入れてしまった患者さんの症例では、半年くらい放置していて直腸(肛門)から膿(うみ)が出てきました。膀胱内に結石ができて、それが膀胱の内壁を傷つけ、炎症が直腸まで及んでしまったのです。こうなると開腹手術になります。
尿道・膀胱異物は、早く受診すればたいがいは用手法(手で取る)か内視鏡(膀胱鏡)で取り除けます。放置していると大事に至るので、十分注意してください。