コロナ「禍」と呼べるほどの災禍なのか?死者は大幅減少
なんと死亡数が1万以上も減少しているではないか。年換算にすると、約3万1000人になる。
本来は2万1600人増えるはずだったのだから、今年の年末までに、差し引きで5万2600人も死者が減るという計算になってしまう。
我々は「コロナ禍の最中に死者が大幅に減る」という奇妙な現象に直面しているのだ。
人口動態調査には死因統計も出ているので、そちらをチェックしてみよう。死亡数がもっとも減ったのは、呼吸器系の疾患によるものだ。1~4月の期間に、約6700人も減った。主な内訳は次のようになっている。
●新型コロナ プラス516人
●インフルエンザ マイナス2224人
●肺炎 マイナス3865人
●慢性閉塞性肺疾患 マイナス624人
4月末時点で新型コロナによる死者は516人だったが、それをはるかに上回って、インフルエンザと肺炎の死者が減った。新型コロナの感染予防対策が、インフルエンザ予防に効果があったのだろう。実際、知り合いの医師たちは、口を揃えて「2月以降インフルエンザが激減した」「9月に入ってもインフルエンザがまったく増えていない」と言っている。またインフルエンザから肺炎を発症して亡くなる人が多いのだが、インフルエンザが減ったため、肺炎の死亡も大きく減ったのであろう。
ここまでは、それほど不思議ではなく、むしろ納得できる話ではある。だが、まだ続きがある。