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永田宏長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

同期比5600人減…高齢者の循環器疾患死はなぜ減ったのか?

公開日: 更新日:

 コロナ禍で死亡が減ったのは、呼吸器系だけではない。実は循環器系でも、大幅に減っている。2020年1~4月期の死者は、2019年同期と比べて、約5600人減った。主な内訳は、次のようになっている。

■急性心筋梗塞
 マイナス1409人

■心不全
 マイナス1516人

脳卒中
 マイナス1718人

 コロナと直接関係しないと思われる死亡が、なぜこれほど減ったのだろうか。

 たとえば在宅勤務が増えたことにより、肉体的・精神的ストレスが減ったからかもしれない。満員電車に長時間揺られることも、職場の人間関係に悩まされることも減ったのが大きかったのかもしれない。

 ところが年齢別の統計を確認すると、そうではない。現役世代の循環器系の死亡数には、ほとんど変化が見られないのである。大きく減ったのは、高齢者の死亡だった。65歳以上に限定すると、次のようになった。

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