尿酸値が上がりにくいお酒の種類は? 米学術誌で日本の研究を報告
血液中の尿酸値が高い状態は高尿酸血症と呼ばれ、高尿酸血症が悪化すると、足の親指などの関節が腫れて激痛を引き起こす痛風のリスクが高まります。また、高尿酸血症は腎臓病や糖尿病の発症と関連することも知られており、血液中の尿酸値を正常な範囲(血液1デシリットルあたり尿酸値7ミリグラム以下)に抑えることが重要だと考えられています。
尿酸値の上昇は食習慣と密接に関連しており、尿酸の原料であるプリン体が多いレバーや魚介類の干物などの他、酒類も尿酸値を高める原因です。しかしながら、お酒の種類によって尿酸値の上がり方に差があることも報告されていました。そんな中、飲酒と尿酸値の関連性について、お酒の種類別に解析を行った研究論文が、米国医師会のオープンアクセスジャーナルに2023年3月17日付で掲載されました。
この研究では、聖路加国際病院の健康診断データを用いて、20歳以上の7万8153人(平均47.6歳、男性46.7%)が解析対象となりました。研究参加者が摂取していたお酒の種類および量(アルコール換算20グラムを1単位と定義)が調査され、尿酸値との関連性が検討されています。なお、研究結果に影響を与え得る年齢、体格指数(BMI)などの因子について統計的に補正し、男女別で解析が行われました。