新型コロナワクチン副反応を徹底検証【心筋炎】炎症が広がると心不全を合併するケースも

公開日: 更新日:

「また、炎症が心膜に及ぶと心膜炎になったり、炎症が心臓全体に広がると心不全や不整脈を引き起こし、突然死を招く可能性があります。心筋炎が数カ月たっても軽快せず慢性化すると心臓が肥大拡張して心筋症につながるケースもあります」

■治療は薬物による対症療法が中心

 軽症であれば、そのまま経過を観察して治癒を待つ。炎症が強い場合は、過剰な免疫反応と炎症を抑えるためにステロイドが投与されるケースもある。ステロイドを使う際は、炎症を引き起こしているウイルスの量がある程度減ってからでないと、逆に回復が遅れてしまうため注意が必要だという。

「心機能が落ちて心不全を合併したケースでは、薬物療法が行われます。交感神経を抑えるβ遮断薬、降圧薬でもあるACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害薬、ARB(アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬)といった薬を基本として、利尿薬が使われることもあります。また、不整脈を合併している場合は、抗不整脈薬を使って治療します。いずれにせよ、ウイルス性心筋炎そのものを治療するわけではなく、合併する心不全や不整脈への対症療法が中心です」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大逆風の田中将大まさかの〝浪人〟危機…ヤクルト興味も素行に関する風評が足かせに

  2. 2

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  3. 3

    楽天・田中将大の二軍テスト続行を明言…“外様”今江監督ならではの「常識的判断」

  4. 4

    「(菊池雄星を)高1で超えてやる」 天性の負けず嫌いが花巻東に進学した“本当の理由”

  5. 5

    斎藤元彦知事&代理人弁護士「時間差会見」のあざとさ…二人揃ってPR会社美人社長をバッサリ切り捨て

  1. 6

    八村塁が突然の監督&バスケ協会批判「爆弾発言」の真意…ホーバスHCとは以前から不仲説も

  2. 7

    斎藤元彦知事が百条委トンズラで大誤算!公選法違反疑惑に“逃げの答弁”連発も「事前収賄罪」の可能性

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    「終わらない兵庫県知事選」の行方…新たな公選法違反疑惑浮上で捜査機関が動く“Xデー”は

  5. 10

    斎藤元彦知事代理人の異様な会見…公選法違反疑惑は「桜を見る会前夜祭」と酷似、期待されるPR会社社長の“逆襲”