がん検査「CT」「MRI」「PET」はそれぞれわかることが違う
最近のCTでは頚部から骨盤まで10秒ほどで撮影でき、体幹部の横断とそれに直行する縦断(冠状断、矢状断)などで画像を再構築できるため、立体的な3次元像が得られ、正常臓器との位置関係が分かりやすくなっています。
MRI検査は、体の細胞に含まれる水素原子を磁力と電波によって揺さぶり、原子の状態を画像化したものです。軟部組織のコントラスト分解能が高いので、CTではコントラストがつきにくかった脳、肝臓、子宮、骨軟部の腫瘍の診断に有用性が高く、特に骨、神経、血管、靱帯、椎間板、半月板を映すことも可能です。しかし動くもの、心臓や腸管は像がぶれてしまうためできません。
MRCP(MR胆管膵管撮影)は、MRI装置を用いて胆嚢や胆管、膵管を同時に描出する検査です。胆管がん、胆嚢がん、膵臓がんをはじめ、ほかに膵嚢胞性疾患、胆管や膵管などの解剖学的異常、胆石、総胆管結石の診断に役立ちます。
このMRI装置の高性能化により、全身を一度に検査できるようになったものが「ドゥイブス(DWIBS)撮影」と呼ばれています。