著者のコラム一覧
荒川隆之薬剤師

長久堂野村病院診療支援部薬剤科科長、薬剤師。1975年、奈良県生まれ。福山大学大学院卒。広島県薬剤師会常務理事、広島県病院薬剤師会理事、日本病院薬剤師会中小病院委員会副委員長などを兼務。日本病院薬剤師会感染制御認定薬剤師、日本化学療法学会抗菌化学療法認定薬剤師といった感染症対策に関する専門資格を取得。

【ノロウイルス】嘔吐物の処理は次亜塩素酸ナトリウム溶液で対応

公開日: 更新日:

 もうひとつ注意するポイントは換気です。次亜塩素酸ナトリウムは汚物処理などを行っている時に有害な塩素ガスを発生する場合もあるため、寒くてもしっかり換気する必要があります。乾燥した汚物からノロウイルスが舞い上がり、2次感染するケースもあるので、やはり十分換気しながら処理を行うべきです。 

 次に使い捨てのガウン(ない場合はポリエチレンの大型ゴミ袋に手・足・首を通す穴を開けて代用)、マスクと使い捨て手袋(ない場合は小さめのビニール袋で代用)を着用し、汚物を捨てるゴミ袋も準備します。

 その上で、いよいよ処理にあたります。嘔吐物を新聞紙などで広めに覆い、0.1%次亜塩素酸ナトリウム溶液をたっぷりかけ、10分間放置します。

 その後、新聞紙を外側から内側に向けて静かに拭き取りながら小さくしていき、用意したゴミ袋に捨ててください。この拭き取り作業を2回行います。拭き取り作業が終わったら、手袋↓ガウン↓マスクの順で外し、これもゴミ袋に捨てて密閉します。

 処理後は速やかに手、手首、腕を洗います。アルコールによる手指消毒だけでは不完全ですので、必ず流水で洗いましょう。

 次亜塩素酸ナトリウムは漂白剤なのでカーペットなどは脱色してしまう可能性があります。カーペットはスチームアイロンを使って数分間加熱すれば、表面の消毒が可能です。また、金属などはさびる場合があるので、作業後に再度水拭きが必要です。

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