【ピロリ菌】除菌には複数の薬を併用するため副作用に注意
「ヘリコバクター・ピロリ」(ピロリ菌)という名称の細菌をご存じの方は多いのではないでしょうか?
ピロリ菌は胃の表層を覆う粘液の中にすみつく細菌で、感染したまま放置しておくと、慢性胃炎や胃・十二指腸潰瘍、胃がんなどを引き起こすことが知られています。
検査などでピロリ菌が発見された場合には、ピロリ菌の除菌療法を行うケースが多くなっています。
ピロリ菌の除菌には、2種類の「抗菌薬」(アモキシシリン、クラリスロマイシン)と、「胃酸分泌抑制薬」を1日2回、1週間服用します。胃酸分泌抑制薬は胃内での抗菌薬の効果を低下させないために使われます。
複数の薬を併用するため、それだけ副作用も起こりやすくなります。最も多い副作用は下痢・軟便です。ほかに味覚異常、口内炎、皮疹、腹痛や頭痛などを起こす場合もあります。副作用が軽微な場合は、耐性菌などの出現を防ぐためにも1週間の服用をきっちり完遂したいところです。しかし、強い副作用が出た場合には、直ちに薬の服用を中止して、担当医の診察が必要になります。