著者のコラム一覧
名郷直樹「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長

「武蔵国分寺公園クリニック」名誉院長、自治医大卒。東大薬学部非常勤講師、臨床研究適正評価教育機構理事。著書に「健康第一は間違っている」(筑摩選書)、「いずれくる死にそなえない」(生活の医療社)ほか多数。

「正しい情報」のあいまいさ…バイアスが情報をゆがめる

公開日: 更新日:

 高血圧でも同様である。降圧薬を飲んでいる人と飲んでいない人を比べれば、前者は定期的に医療機関を受診し、検査を受け、自分自身でも血圧以外にも気を付けている場合が多く、バイアスを避けがたい。単に降圧薬を飲んでいる人と飲んでいない人を比べ脳卒中の発症を比較しても、それが降圧薬の効果だということはむつかしい。

 マスクの有効性についての情報でもバイアスは避けられない。さらに、コロナに対するマスク着用の効果についても同じことが言える。

 マスク着用者にはもともと他の感染対策にも気を付けている人が多いことからすれば、自己選択バイアスはマスクに関する情報にもそのまま当てはまる。つまり、マスクが有効だという結果は、容易に導き出せる面があるのだ。

 バイアスはデータを集める際と分析する際の両方で考慮する必要がある。バイアスをできるだけ避けながらデータを集め、バイアスをできるだけ考慮した分析を行う必要がある。その配慮がなければバイアスまみれの情報で、個別の判断に役立つどころか混乱を招くだけかもしれない。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  2. 2

    フジ調査報告書でカンニング竹山、三浦瑠麗らはメンツ丸潰れ…文春「誤報」キャンペーンに弁明は?

  3. 3

    フジテレビ“元社長候補”B氏が中居正広氏を引退、日枝久氏&港浩一氏を退任に追い込んだ皮肉

  4. 4

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  5. 5

    やなせたかしさん遺産を巡るナゾと驚きの金銭感覚…今田美桜主演のNHK朝ドラ「あんぱん」で注目

  1. 6

    下半身醜聞ラッシュの最中に山下美夢有が「不可解な国内大会欠場」 …周囲ザワつく噂の真偽

  2. 7

    大阪万博を追いかけるジャーナリストが一刀両断「アホな連中が仕切るからおかしなことになっている」

  3. 8

    今田美桜「あんぱん」に潜む危険な兆候…「花咲舞が黙ってない」の苦い教訓は生かされるか?

  4. 9

    “下半身醜聞”川﨑春花の「復帰戦」にスポンサーはノーサンキュー? 開幕からナゾの4大会連続欠場

  5. 10

    フジテレビ第三者委の調査報告会見で流れガラリ! 中居正広氏は今や「変態でヤバい奴」呼ばわり