UCLAの教授だった同級生の訃報…元気で会えたら聞いてみたかった
当時、UCLAの病院を見学して卒業した研修医たちは、現在は某がんセンターなどで中堅医師として、あるいは指導医師として活躍しています。
数年前、S君から届いたメールによると、心臓の大きな手術を受けた後、腎不全となったようでした。しかし、彼は負けませんでした。毎夜、就寝中に腹膜灌流透析を行い、昼は診療と研究をしていたのです。そして、その後も何回も日本に来て、腹膜灌流透析を行いながらも各地を講演して回りました。その話を聞いて、私にはとてもできることではないと思いました。
2019年、彼が東北地方の故郷で行った講演は「認知症の確実な予防法」「がんの発生とその予防」という演題でした。その時の彼の肩書は「カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)医学部終身名誉教授」とありました。
この3年ほどは新型コロナの流行もあって、S君からの連絡が途絶えていました。医師になってからのほとんどをアメリカで活躍したS君、彼の遺骨は郷里のお墓に納まるといいます。ご冥福を祈るばかりです。
ニコニコして、姿勢よく、毅然としたS君の姿が目に浮かびます。元気でもう一度会えたら、私は彼に聞いてみたかったことがあります。エンゼルスの大谷翔平選手の活躍をどう見ていたのだろうか? やはり、天才と言ったであろうか?