清水俊彦
著者のコラム一覧
清水俊彦東京女子医大脳神経外科客員教授

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

片頭痛の新薬は“効き”が速い…使う前に必ず脳波検査を受ける

公開日: 更新日:

 いずれの注射も3カ月から半年は使い続けて、脳に頭痛の少ない状態を認識させる必要があります。そのため、保険適用でもまだまだ高い価格はネックのひとつ。また、これらの注射は、日本頭痛学会、日本神経学会、日本脳神経外科学会、日本内科学会、いずれかの専門医として認定されている医師だけが処方できます。そのため、患者さんは事前に処方できる病院をチェックしなければなりません。

 さらに、病院に行って、その場ですぐに注射を打つことはできません。

 必ずMRIなど、脳の検査を行い、脳血管解離やくも膜下出血など脳の血管にトラブルがないか、脳腫瘍など脳の病気が潜んでいる可能性はないかなど、二次性頭痛を除外することが必須です。

 3種の新薬はどれも“立ち上がり”が非常に速いのが特徴。実際、当クリニックでも新薬を処方した患者さんから「頭が軽くなった」「生活が楽になった」と喜ぶ声をちょうだいしています。

 ただ、私はやみくもに処方していいものだとは思っていません。必ず脳波を確認し、その患者さんがどの程度「脳の過敏性」が高まっているかを見る。まずはこの連載でも何度もお話ししたように「予防」を徹底していただき、発作がひどいときにはトリプタン製剤を服用してもらう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

    岡本和真と村上宗隆のメジャー挑戦に“超逆風” 大谷バブルをブチ壊したMLB先輩野手の期待外れ

  2. 2
    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 3
    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

    佐々木朗希の今季終了後の「メジャー挑戦」に現実味…海を渡る条件、ロッテ側のスタンスは

  4. 4
    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

    ドトールに注がれる「石丸効果」都知事選でヒモ付き隠さず3番手から猛追、株価も爆上がり

  5. 5
    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

    「あぶない刑事」100万人突破で分かった…舘ひろし&柴田恭兵“昭和のスター”の凄みと刑事役の人材不足

  1. 6
    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

    ソフトB山川穂高「無神経ぶり」改めて露呈…31試合ぶり本塁打も身内から異論噴出

  2. 7
    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

    石丸伸二候補に大逆風…「恫喝」訴訟で2連敗、都知事選後の国政進出シナリオも狂いが

  3. 8
    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

    蓮舫候補に一発逆転の「神風」は吹くのか…7.7都知事選「一歩リード」の小池知事を猛追

  4. 9
    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

    都知事選最終盤に飛び交う「蓮舫狙い撃ち」の怪情報…永田町に出回る“石丸2位”データの真の狙い

  5. 10
    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」

    猛チャージ石丸伸二候補に広がる危機感…広島からは「あんなぁ都知事に押し上げちゃいけん」