清水俊彦
著者のコラム一覧
清水俊彦東京女子医大脳神経外科客員教授

東京女子医大脳神経外科客員教授。「汐留シティセンターセントラルクリニック」の頭痛外来には全国から患者が訪れる。

片頭痛の新薬は“効き”が速い…使う前に必ず脳波検査を受ける

公開日: 更新日:

 2021年に登場した片頭痛の新薬「エムガルティ」「アジョビ」「アイモビーグ」。今回も、もう少しこの新薬についての話を続けたいと思います。

 片頭痛の原因となるのが、三叉神経から放出されるCGRPという物質。トリプタン製剤など従来処方されていた飲み薬は、片頭痛発作の際に、このCGRPが放出されるのを抑制します。

 一方、「エムガルティ」「アジョビ」は正常でも少し放出されており、かつ片頭痛発作の際には多量に放出されるCGRPを排除し、「アイモビーグ」は血管側にある受け皿を覆うことでCGRPを寄せ付けないように働きます。

 新薬はいずれも皮下注射です。

「エムガルティ」は初回治療のみ2本の注射が必要で、2回目以降は毎月1本。打つ部位は、腹部、太腿部、上腕部、臀部で、価格は1本4万2675円。保険適用ですので、3割負担なら1万2802円です。初回は2回打つため、その場合は負担金額2万5605円となります。

「アジョビ」は毎月1本で、注射部位は腹部、上腕部、大腿部。価格は3万9090円で、保険診療で1万1727円となります。希望があれば1度に3本打つことも可能。「アイモビーグ」も毎月1本。注射部位は腹部、上腕部、大腿部で、3万8980円で保険では1万1694円となります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1
    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

    「踊る大捜査線」12年ぶり新作映画に「Dr.コトー診療所」の悲劇再来の予感…《ジャニタレやめて》の声も

  2. 2
    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 3
    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

    一門親方衆が口を揃える大の里の“問題” 「まずは稽古」「そのためにも稽古」「まだまだ足りない稽古」

  4. 4
    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

    阪神岡田監督の気になる進退 来季続投がスジだが…単純にそうはいかない複雑事情

  5. 5
    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

    織田裕二がフジテレビと決別の衝撃…「踊る大捜査線」続編に出演せず、柳葉敏郎が単独主演

  1. 6
    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

    大谷への理不尽な「ボール球」ストライク判定は差別ゆえ…米国人の根底に“猛烈な敵愾心”

  2. 7
    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

    巨人・岡本和真「急失速の真犯人」…19打席ぶり安打もトンネル脱出の気配いまだ見えず

  3. 8
    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

    新関脇・大の里の「大関昇進の壁」を親方衆が懸念…看過できない“練習態度”の評判

  4. 9
    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

    高橋一生「ブラック・ジャック」高視聴率も続編困難か…永尾柚乃“完璧ピノコ”再現に年齢の壁

  5. 10
    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し

    阪神岡田監督の焦りを盟友・掛布雅之氏がズバリ指摘…状態上がらぬ佐藤輝、大山、ゲラを呼び戻し