タラ、ポテト、タマネギ、卵の四重奏「バカリャウ・ア・ブラス」
バカリャウ・ア・ブラスは、塩漬けにしたタラ(バカリャウ)を細切りにしたもの、千切りのフライドポテト、タマネギの千切り、卵を炒めたポルトガル料理だ。
マカオで初めて食べた時、バカリャウのちょうどいいしょっぱさ、フライドポテトのカリカリ、タマネギの甘さ、卵のフワッの四重奏に感激した。
マカオに行くたび、行く店でバカリャウ・ア・ブラスを頼んだ。使っている食材は同じだが、材料の比率だったり、オリーブが入っていたりと店ごとに味わいに違いがあり、それがいずれも「これもいい!」と思わせられるもので、「マカオに行くと絶対に頼むメニューの一つ」になった。
コロナ禍で海外旅行に行けない間は、日本でポルトガル料理を出している店で注文。現地と比べると量が少なく、時にがっかり感を覚える味付けで、「マカオのバカリャウ・ア・ブラスは良かったなぁ」と何度も思い出していた。
先日、久しぶりに出かけたマカオ。もちろん、バカリャウ・ア・ブラスを注文。記憶にたがわぬウマさで、白ワインが進んで困った。
ただ、以前とは違ったのは、それほど量が食べられなくなっていたこと。バカリャウ・ア・ブラスは結構油を使っているので、胃にドシンとくる。結果、滞在中、一度しかバカリャウ・ア・ブラスを食べられず……。無念極まりなし。(和)