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佐々木常雄東京都立駒込病院名誉院長

東京都立駒込病院名誉院長。専門はがん化学療法・腫瘍内科学。1945年、山形県天童市生まれ。弘前大学医学部卒。青森県立中央病院から国立がんセンター(当時)を経て、75年から都立駒込病院化学療法科に勤務。08年から12年まで同院長。がん専門医として、2万人以上に抗がん剤治療を行い、2000人以上の最期をみとってきた。日本癌治療学会名誉会員、日本胃癌学会特別会員、癌と化学療法編集顧問などを務める。

子宮頚がんワクチン…男性の接種も費用負担が減るかもしれない

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「多人数による統計をエビデンス(科学的根拠)とすると、少数の副反応が隠れてしまうので、むしろどのような人が副反応を起こしやすいかを明らかにすべきである。症状を繰り返した患者の経過をきちんと示し、これら一人一人の経過をみることがとても大切で、簡単に心因性によるものと片づけるべきではない」

 この講演後の討論では、某国ではワクチンを買うお金がなく、接種できない代わりに検診がしっかり行われている。一方では、すでに男性も接種している国があるといった現状も取り上げられました。

 講演会を拝見して、私は「対象となる女性は積極的勧奨が再開となった理由を含めて詳細な説明を受け、接種するか、しないかを親と一緒に判断していただくしかない」と思いました。また、副反応が起こった場合のしっかりした対応が大切であると考えました。

 気になるのは、13年から22年3月まで、接種を受けなかった多くの方が、何年後か何十年後かに前がん状態、あるいはがんになるリスクが接種された方よりも高いと思われることです。よりしっかりと検診を受けてほしいと思いました。

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