不妊外来から見える治療の現状(2)新生児の9人に1人 日本は体外受精大国

公開日: 更新日:

 日本産科婦人科学会は、体外受精で生まれた子供が7万7206人(2022年)で過去最多を更新したと報告しました(「令和5年度臨床倫理監理委員会報告」)。

「日本はすでに体外受精大国です。全出生数が減っているため、体外受精での子供の割合は年々上がっています」

 こう話すのは、生殖医療専門医の大石元・国立国際医療研究センター産婦人科診療科長です。

 22年に生まれた子供の9人に1人は体外受精によるものです。医療制度の違いがあり一概には比較できませんが、日本は最も体外受精の実施数が多い国といわれています。19年の体外受精実施数は、日本45万8101件に対して、米国では33万9773件(CDCデータ1995~2019年)、人口が3倍近い米国よりも多いのです。前述の委員会報告では、体外受精を受けた件数が多い年齢は、42歳、39歳、40歳の順で、体外受精の主流は40歳前後です。

「一般的な不妊治療は自然妊娠を目指すタイミング法(排卵日を予測し性交渉を行う)からスタートし、人工授精(採取した精子を直接子宮に注入する)、次に体外受精へと進みますが、40歳前後だと体外受精からスタートすることが多いのです」(大石医師)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希はカネにも執着か…チーム力は度外視、4球団との面談で見えてきた"共通項”

  2. 2

    佐々木朗希はロッテの「足枷」だった…いなくなってFA石川柊太の入団がもたらす“これだけのメリット”

  3. 3

    大阪万博チケットさっぱり売れず…1100万枚完売しないと赤字に、損益分岐点1840万枚なのに販売済み約744万枚

  4. 4

    朝ドラ「ちゅらさん」で祥子ちゃん役 山口あゆみさんはドラマの設定と同じミュージシャンと結婚、二児の母として毎日充実

  5. 5

    阪神・青柳晃洋「ポスティングの値段」と「買う球団」…メジャースカウトがシビアに評価

  1. 6

    中居正広が地上波テレビから消える?「女性トラブルで“示談金”9000万円」報道の深刻度

  2. 7

    ロッテ佐々木朗希「強硬姿勢」から一転…契約合意の全真相 球団があえて泥を被った本当の理由

  3. 8

    高校駅伝ケニア人留学生の年齢詐称疑惑 実情と打開策は?

  4. 9

    国民民主党・玉木雄一郎氏が役職停止処分中なのに露出増で賛否…週末はテレビ番組をハシゴ

  5. 10

    二宮和也「ブス発言」と中居正広「指差し高笑い」の“イジリ”のダサさ…中高年になっても若い時のまま