インフル感染は重症化リスク…糖尿病とその予備群は「口腔ケア」に要注意
例外は免疫系が未発達な乳幼児や、低下している高齢者、あるいは慢性疾患のある人で、インフルエンザが重症化するか命に関わる合併症を発症するリスクが高くなる。
「慢性疾患では糖尿病が要注意です。インフルエンザが入院や超過死亡をアップさせることがわかっています。2000~08年にかけてインフルエンザ発症や、それによる入院リスクなどについて65歳未満の人について調べたカナダの大規模研究では、糖尿病の人は入院が6%多かったのです」
また、1961~74年のインフルエンザ流行期における糖尿病の超過死亡を調べた日本人研究者の論文では、14年間中7回流行し、うち3回は糖尿病の超過死亡が有意に認められ、1回はほぼ有意だった。同様の研究結果は世界中で報告されている。
■唾液量を増やす工夫を
では、インフルエンザ流行期に糖尿病の人は何に注意をしたらいいのか?
「まず人混みを避けること。インフルエンザ患者や感染者の咳や痰、鼻水などにはインフルエンザウイルスが含まれていて、その主な感染経路は飛沫、接触感染です。飛沫は1~2メートル飛ぶので、直接顔に飛沫が飛ばない角度、距離で会話をしましょう」