現代社会のストレスを軽減して心臓を守る「祈り」のすすめ
こうした交感神経の興奮が起こると、通常は副交感神経が働いて制御していますが、強いストレスがかかって自律神経のバランスが崩れてしまうと興奮状態が続き、それだけ心臓にかかる負担が大きくなります。ですから、ストレスをいかに解消するかが心臓を守るためには重要なのです。
ストレスの解消法は人によってさまざまでしょう。ただ、それでもしっかり解消できないという人も少なくありません。そんな中、私は最近、若い世代の人たちにも「“祈る”時間をつくったほうがいい」とアドバイスしています。
日本は、いわば“無宗教国家”です。文化や生活の中に神道や仏教的な考えは無意識に根付いていますが、絶対的な神を信じ、熱心に信仰するということに抵抗感がある人は多いのではないでしょうか。ですから、“祈り”といっても特定の宗教を意識して祈るわけではなく、目の前にある“心の鏡”を見て自分の心を探るという感覚といえばいいでしょうか。そうした作業が、ストレスから解放されるために必要だと感じます。
■「食事」を楽しむ意識も大切