当然ながら、不眠の重症度が高いほど、プレゼンティーズムが悪化することを報告した研究もあります。睡眠は、脳の機能回復だけでなく、代謝機能、免疫機能、ホルモン分泌など、さまざまな心身機能の調節に関わっていることが知られています。不眠を患っていることはまた、肥満や糖尿病、心臓病の発症リスクの増加と関連することも報告されています。プレゼンティーズムによる経済的損失を回避し、良好な健康状態を保つためには、不眠症状の早期発見と早期治療が重要だと言えそうです。 =つづく
(勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰・青島周一)