食事抜きは危険!なぜ「3食規則正しく」取るべきなのか
「そのことで、脂肪細胞の分化や、機能に重要な働きを持つタンパク質の機能が弱まり、脂肪細胞の機能が低下。脂肪細胞に蓄えられていた中性脂肪が放出され、肝臓での中性脂肪蓄積が進み、脂肪肝になりやすくなります」
しかも、肝臓はこの中性脂肪を使って緊急時のエネルギーを得るためにケトン体を作る。それが血液に流れ込むと本来弱アルカリの血液が酸性に傾き、「ケトアシドーシス」と呼ばれる状態になる。こうなると腹痛、吐き気、深い呼吸が行われ、意識障害や昏睡状態など生命の危険にさらされることになる。これらは動物実験で確認されている。
「老化が進むと生活習慣病が増えますが、そのメカニズムは謎でした。しかし、老化に伴うオートファジーの機能変化が老化の原因だとわかってきたのです。しかも食事抜きは老化と同じ状況をもたらすことも報告されているのです」
では、どうしたらよいのか?
「『カロリー・リストリクション(カロリス)』と呼ばれるカロリー制限に注目したい。5大栄養素のバランスを確保しながら、毎日の総摂取カロリーを必要摂取カロリーの7~8割程度に制限する食事法です。ほどよい空腹時間が確保でき、オートファジーが作動する。全身の細胞を若返らせるアディポネクチンと呼ばれる善玉サイトカインも増え、テロメアを保護する効果も期待できるのです」 (つづく)