食事抜きは危険!なぜ「3食規則正しく」取るべきなのか
飽食の現代はダイエットが第一の健康法と考えがちで、食事抜きの生活を送る人も少なくない。とくに忙しい朝の食事を抜く人は多い。しかし、それは体にとってかなり過酷な仕打ちだ。ハーバード大学医学部&ソルボンヌ大学医学部客員教授の根来秀行医師が言う。
「食事を抜くと、糖分が得られず低血糖の状態が続きます。それは体が突然飢餓状態に陥ったようなもの。体はエネルギー不足を補うため、蓄積しているグリコーゲンを利用しますが、それだけでは足りず、脂肪を分解してエネルギーを得ようとします。その過程で糖が生成され、逆に高血糖を招くこともあります」
そうでなくても食事抜きは、不足した糖分を少しでも補おうと次の食事での吸収力を高め、直後の高血糖を招く。それは血管内皮を傷つけ、動脈硬化を進め、老化や死亡リスクを高めることにつながる。
また、食事には「体内時計」を調整する役割もあるが、朝食抜きはこれを狂わせる。
「時間の手がかりのないところで自由に生活する実験により、人の体内時計の周期は24時間11分で、1日24時間の地球のサイクルよりも少し長いことがわかっています。これを放置すると、体内時計と1日24時間のサイクルがずれてしまう。これをリセットするのが『朝食』と『太陽光』です。朝起きてすぐ太陽光を浴びて、朝食を取ることが体内時計のずれを解消させるのです」