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粂和彦名古屋市立大教授

東大医学部卒。分子生物学者・医師(日本睡眠学会指導医)

(4)寝付けない場合は寝酒よりも睡眠薬の方が体にはよい

公開日: 更新日:

 夕食をとる時間も重要です。仕事で遅くなると夕食と就寝時間が近くなりがちですが、実は食べてすぐに寝ると睡眠の質が悪くなり、ぐっすり眠れません。眠る3~4時間前には夕食をすませることです。帰宅が遅い場合は職場でとるようにしましょう。また、寝酒は寝つきを良くしますが、眠りを浅くするため飲み過ぎは睡眠不足を招きます。

 どうしても寝つけない場合は、酒よりも睡眠薬を使った方が体にはよいのです。最近の睡眠薬は安全性が高く副作用も少なくなっています。睡眠医療の専門医を受診し適切な薬を処方してもらうとよいでしょう。

 夜の飲み物としては、カフェインの多いお茶やコーヒーは控えめに。その代わりに鎮静効果のあるハーブティーがお勧めです。

 眠りは体だけでなく脳を休めるために重要です。目や耳からの刺激を抑えるために、室内を暗めにして、静かな音楽を聴くこと。あまり知られていませんがにおいも影響します。イライラや緊張を抑えるアロマの香りも快眠に役立ちます。

 休日に遅くまで寝坊し、一日中家でゴロゴロしていると、夜の眠りは浅くなります。良質の睡眠をとるためには、日中しっかり活動して、肉体的にも精神的にも心地よい疲れをためることが重要です。 (おわり)

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