著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(4)睡眠時無呼吸のスクリーニングにもピッタリ…個人レベルでの改善に役立つ

公開日: 更新日:

 一方、ウオッチは脈拍や呼吸数をもとに、無呼吸状態を検出します。自分のウオッチを使えるので、返却などの煩わしさはありませんし、結果は朝起きたとき、スマホアプリで簡単に確認できます。

 肝心の精度ですが、従来の方法と大差ない(むしろウオッチのほうが正確)という研究結果が出てきています。そのためアメリカ食品医薬品局(FDA)は昨年9月、アップルウオッチの1機種について、睡眠時無呼吸症候群の検出に有効という承認を与えました。つまり、アップルウオッチで睡眠時無呼吸症候群のスクリーニングを行ってよいことになったわけです。日本でそうなるのも時間の問題でしょう。

 ただし、ウオッチで睡眠時無呼吸症候群の可能性が示されたとしても、素人判断はいけません。正確な診断のためには、病院に一晩入院して、ポリソムノグラフィーという検査を受ける必要があります。脳波計、心電計、筋電計、パルスオキシメーターなどの医療機器を装着した状態で一晩寝るだけです。

 睡眠時無呼吸症と診断されると、健康保険で治療装置のCPAP(シーパップ)を貸し出してもらえます。気になるひとは、専門医に相談してみるといいでしょう。 =おわり

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