【50品目一覧表付き】2023年は「2ケタ値上がり」が目白押し! 頻繁に買うモノは6.2%アップ
また値上げムードが漂っている。2月は4カ月ぶりに1000品目を超す値上げが予定され、家計を直撃することになりそうだ。春闘がスタートし、連合などは「物価上昇に負けない賃上げ」を掲げるが、実質賃金は1月公表の昨年11月分まで20カ月連続でマイナス。ここ1年のモノの値上がりを調べると、ちょっとやそっとの賃上げでは追いつかないのがよく分かる。
モノの値段が上がったなあ~と実感するのはスーパーやコンビニ、ドラッグストアなどでの買い物だ。
「近くのスーパーで、ちょっと前までは100円ぐらいだったいわしの缶詰が、突然170円ほどになっていて買い物カゴに入れるのをためらいました。そんな商品ばっかりで嫌になります」(50代・女性)
商品の上昇率が分かる消費者物価指数(総務省)は毎月公表される。年単位の数値も出していて2023年1~12月の上昇率(総合指数)は前年比3.2%アップだった。ごく単純には一昨年に100円だったモノが、昨年は103.2円に値上がりしたということ。
この指数は食料から住居、交通・通信、娯楽など全部で600品目近くを調査している。値上がりするモノもあれば、下落も当然ある。トータルすれば3.2%上昇というわけだ。
また、総務省は「頻繁に買うモノ」に絞った上昇率も算出する。年間に15回以上購入するとみられる品目が対象で、食パンやゆでうどん、カップ麺、かまぼこ、ヨーグルト、鶏卵、キャベツ、トマト、豆腐、ガソリンなど44品目。23年の上昇率は6.2%に達した。
「生活者の実感に近いのは、こちらの数値だと思います。生鮮食品やガソリンの値上がりが家計を圧迫しているということでしょう」(第一生命経済研究所首席エコノミストの熊野英生氏)