猫の蓄膿症こと「副鼻腔炎」治療法は? 点鼻薬とともに“こより作戦”が重要
では、どうやって治すか。前述したインターキャットの点鼻と人工的にくしゃみを起こして、細菌と膿の排出を促すのです。その排出に役立つ秘策が、こよりです。
インターキャットの注射液を抗生物質の点眼薬に混ぜて、慢性副鼻腔炎の点眼、点鼻用に処方します。飼い主さんは自宅でネコちゃんに点鼻薬を滴下。そうすると、鼻水が流れ落ちやすくなるので、そのタイミングでこよりで鼻道をつついて刺激すると、くしゃみが出やすくなるのです。
■人工的にくしゃみを誘発させる
くしゃみは、ヒトにたとえるなら鼻をかむような行為。猫はそれができないので、こよりで人工的にくしゃみを誘発させ、副鼻腔にたまっている膿を排出します。鼻づまりがひどいときは、来院していただき、これを繰り返します。
調子がよければ、飼い主さんが自宅で繰り返すと、より治りが早くなります。鼻の通りがよくなったところで、仕上げにインターキャットの点鼻薬を滴下するとなおベター。微量でも粘膜から吸収されたインターフェロンが免疫力を高めることが期待できます。