「TikTok」はタイパがいい…SNSの中でも群を抜いて中毒性が高いワケ
タイムパフォーマンス(タイパ)が重視される時代に、TikTok利用者は、アプリに費やしている時間について「充実した時間」と満足しているのか、それとも「無駄な時間」と嘆いているのか――。
クリエイター(インフルエンサー)として、TikTok(フォロワー47万人)、インスタ(フォロワー11万人)、ユーチューブ(チャンネル登録10万人)で、「TikTok運用大全~この1冊で全てが分かる~」(青志社)の著者・とっしーさんが解説する。(以下、本書からの抜粋・再編集です)
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TikTokは大手マーケティングリサーチ企業「Kantar(カンター)」と手を組み、2021年3月にアメリカ、カナダ、イギリス、フランス、ドイツ、イタリア、スペインとインドネシアから7000人のアプリ利用者を対象にした調査を行っています。それによると、利用者は、アプリから「楽しさ」や「インスピレーション」を貰っているため、アプリに夢中になっている時間をポジティブに捉えていることが分かりました。
また、他の競合ソーシャルメディアアプリの利用者が約36%のところ、TikTok利用者は46%がアプリを利用している間、一切気を散らすことなくコンテンツにエンゲージしていると話したことから、ほかのSNSよりも優れた「アルゴリズム」を持っていると考えられるでしょう(※米国マーケティングトレンド研究会より)。
さらに、デジタルカルチャーを専門とする社会学者のジュリー・オルブライト博士は、YouTubeの『Tech First』に出演し、こう説明しています。「画面をスクロールしていると、ときどき楽しい写真や何かが目に留まり、それがあなたの注意を引きます。すると、少量のドーパミンが脳の快楽中枢を刺激し、スクロールを続けたくなってしまうのです」
これがTikTokの「見ちゃう=中毒性」を引き出しているわけです。更に、長いYouTubeに比べて短い動画である分、1本1本がぱっとみれます。それがまた「見ちゃう」というのを引き出しているのです。忙しい現代人の隙間時間で見られる点も、より時代に合ったエンタメアプリなのでしょう。