現役東大生に聞いてみた「学費10万円値上げ検討」をどう考える?

公開日: 更新日:

「金を出すべきはあくまで国であり、財務省です。国立大学の法人化以降は運営費交付金が減らされ、学ぶ環境は損なわれてしまった。東大はまとめ役となり、全国の大学と連帯してもっと予算を出せと国に迫るべきです」

■「貧困層、地方出身者が東大に入りづらい構造こそ問題」

 経済学部の4年生は値上げを肯定しつつも、貧困層などに門戸が開かれていない現状に異を唱える。

「確かに金銭的な負担は問題ですが、東大生なら家庭教師のアルバイトなど、お金を稼ぐ手段はわりとある。奨学金を借りても、卒業後は高収入の仕事に就ける可能性が高く、返済の見通しがつきやすい。10万円程度の値上げなら問題ないかと。とはいえ、それは入学してからの話。今や東大生の多くは裕福な家庭の出身者で、過疎地や貧困家庭に生まれてしまえば、東大に入学するという選択肢は現実的ではなくなっている。こうした状況が再生産されてしまう格差社会を是正する方が、よっぽど重要だと思います」

 さすが東大生はいろいろ考えている。いずれにせよ、教育に金を出し渋る国に未来はない。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    田中圭“まさかの二股"永野芽郁の裏切りにショック?…「第2の東出昌大」で払う不倫のツケ

  2. 2

    永野芽郁“二股肉食不倫”の代償は20億円…田中圭を転がすオヤジキラーぶりにスポンサーの反応は?

  3. 3

    永野芽郁「二股不倫」報道で…《江頭で泣いてたとか怖すぎ》の声噴出 以前紹介された趣味はハーレーなどワイルド系

  4. 4

    大阪万博「遠足」堺市の小・中学校8割が辞退の衝撃…無料招待でも安全への懸念広がる

  5. 5

    「クスリのアオキ」は売上高の5割がフード…新規出店に加え地場スーパーのM&Aで規模拡大

  1. 6

    のんが“改名騒動”以来11年ぶり民放ドラマ出演の背景…因縁の前事務所俳優とは共演NG懸念も

  2. 7

    「ダウンタウンDX」終了で消えゆく松本軍団…FUJIWARA藤本敏史は炎上中で"ガヤ芸人"の今後は

  3. 8

    189cmの阿部寛「キャスター」が好発進 日本も男女高身長俳優がドラマを席巻する時代に

  4. 9

    PL学園の選手はなぜ胸に手を当て、なんとつぶやいていたのか…強力打線と強靭メンタルの秘密

  5. 10

    悪質犯罪で逮捕!大商大・冨山監督の素性と大学球界の闇…中古車販売、犬のブリーダー、一口馬主