結婚12年目「もう限界だ」。レスを理由に夫から離婚届を突きつけられた41歳女性のある画策

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コクハク

41歳、何の問題もないと思っていたけど

 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。


【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】

 絢音さん(仮名)は、結婚12年目の41歳。現在は、7歳の娘と同い年の夫・シュンペイさん(仮名)と3人で暮らしています。

 つい最近まで、絢音さんは自分たち夫婦には、何の問題もないはずと捉えていたのですが、1週間前に夫から、あることを理由に離婚を突きつけられ、状況が一変したのだとか…。

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なんとなく夫婦円満だと思っていた

「夫と私は、ぶっちゃけそこまで仲がいいっていう感じではありませんが、娘がいるので娘のために“いい家族”を演じていたようなところがありました。

 でも私は、夫婦なんてどこも大なり小なりは同じようなもので、結婚10年を超えてラブラブという夫婦のほうが珍しいのではないかって思っていたんですよ。
 
 だから、基本的には円満夫婦なのかなって感じていたんですよね。

 ところが、夫がつい1週間ほど前に、思い詰めた表情で何を言い出すのかと思ったら『もう限界だから、離婚をしてくれ』と、記入済みの離婚届とともに私に冷たく言い放ったんです…」

 まさか夫から離婚の申し出があるなんて、夢にも思っていなかったと言う絢音さん。

 夫が離婚をしたがっている理由も、絢音さんにとっては納得のいくものではないそうです。

レスを理由に離婚を要求

「夫は、私とのレスを理由に離婚をしたがっています。

 私たちは確かに6年以上レスなのですが、レスになってからは夫から求められたこともないですから、てっきり夫もレスについては納得していると理解していたんです。

 ところが、先日の話し合いでは『ずっと許せなかった』とか『君のせいで、僕は男としての自信を失った』と主張してきたんです。

 40代になった今、自分の自信を取り戻すために私とは離婚をして、もう一度パートナー探しをしてみたいと言い出したんですよ…」

 身勝手にも聞こえる夫の言い分でも「レスの深刻さを思うと、まったく理解できないわけではない」と話す絢音さん。

 ですが、実は絢音さんは妻として、離婚を申し入れてきた夫の不可解な様子も気になっているとのこと。

浮気をしている?

「私、夫は浮気しているんじゃないかなって気がしているんです。

 少し前から大きな荷物を家から持っていく不可解な外出が増えたし、思い返すと休日も『やることがある』と言って、ひとりで出かける日が増えたんですよね。

 少し変だな…と思っていたところに、今回の離婚の申し出ですから。

『男として自信を取り戻すために、離婚をしたら、新たなパートナーを探したい』なんて言っているけれど、実はもう浮気相手がいて、その子と同棲なり結婚なりしたいから、私と離婚をしたがっているんじゃないかなって感じているんです」

浮気されているくらいなら、離婚してもいい

 浮気の証拠を掴めていない今は、確信までは持っていないそうですが、夫の性格を思うと「ほぼほぼ浮気をしているって確定でいいと思うんですよね」と絢音さん。そして意外なことに「浮気をされているくらいなら、離婚をしてもいいかなって気もするんです」と続けます。

「相手の女性に夫を黙って渡すのは悔しいですけど、慰謝料や養育費などお金のことをキチッとしたうえでなら、離婚をしてもいいかな〜って思っているんですよ。

 夫はそこまで収入がいいわけでもないから、私もいっそのこと離婚をして新しく富豪の彼氏でも見つかれば、そのほうがいいかなぁなんて。

 だけど、夫が浮気をしているかがわからない以上は、今はまだ動かないほうが賢いですよね?

 だから私は、これからみっちり夫に関する情報収集を進めようと思っているんです」

  ◇  ◇  ◇

 夫からの突然の離婚の申し出にも、取り乱すことはなかった絢音さん。しかし夫が離婚をしたい理由の真意がわからない以上は、軽々しく同意すべきではないと考えています。

 では、夫であるシュンペイさんは、なぜ急に離婚をしたいと言い出したのでしょうか。そこには意外な背景がありました。次回に続きます。
(並木まき/ライター・エディター)

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