「40代半ばで毎回ラブホデートなんて…」自分は安い女? 惨めさを募らせる44歳女性【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】

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コクハク

44歳、5歳上の恋人と順調交際だけど

 男女の関係では、交際相手や配偶者の態度に悩む人も少なくありません。愛し合っている男女間でも、価値観や物事の判断には個人差があります。ひとつの出来事への解釈や目的が、男性と女性では異なる場合もしばしば。男性と女性では、夫婦のあり方への認識が大きく異なる場合も少なくありません。
 魑魅魍魎(ちみもうりょう)な人間模様分析を得意とする並木まきが、そんな男女の“冷酷” と“激情”のあいだを垣間見るエピソードをお届けします。

【冷酷と激情のあいだ〜女性編~】

 奈々さん(仮名)は、5歳年上の恋人・ハヤトさん(仮名)と交際中の44歳。

 ふたりの出会いは、共通の友人が5カ月ほど前に主催したバーベキュー。出会ってからお付き合いを始めるまではトントン拍子で進み、今はうっすらながらも同棲や結婚の話が出るほどの仲に進展しています。

 しかし奈々さんは、ハヤトさんに対して大きな不満を抱えているようで…。

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体の相性はいいけれど

「毎回、デートがラブホなんです。

 私たちはもう40代も半ばで、いわゆる“いいトシしたオトナ”ですよね?

 友人たちのインスタを見ると、みんなデートではおしゃれなシティホテルやラグジュアリーホテルに遊びに行っているのに、なんで私はいつもラブホでデートなんだ…って惨めな気持ちになるんです」

 ハヤトさんとは体の相性もよく、デートをすればほぼ毎回、体を重ねる関係とのこと。

 だからこそデートの終わり際にラブホに行きたがる彼に対して、だんだんと不満が大きくなっていると奈々さんは言います。

40代になってラブホデートを繰り返すなんて

「ありえないですよ。学生じゃあるまいし!!

 ハヤトはそれなりの仕事をしているので、年収だって1,000万円前後はあるはず。

 私だってこのトシまでフルタイムで仕事を続けてきているので、仮に割り勘だったとしても、シティホテルやラグジュアリーホテルに泊まれるだけのお金はあります。

 それなのに、なんで毎度、毎度、飽きずにラブホ? って感じじゃないですか!

 まぁ、ラブホ代はハヤトが全額払ってくれていますが、それにしても不満です」

 自分は、恋人から軽んじられているのではないか…とすら、頭をよぎっていると話す奈々さん。

 恋人とラブホテルに行くのは20代の頃以来。40代になってラブホデートを繰り返す自分が、安っぽい女になった気もして、落ち込んでしまうこともあると続けます。

贅沢な悩みなの?

「40代でラブラブな恋人がいるだけでも、幸せって思わないとダメなんですかね?

 友人にチラッと話したら、『贅沢な悩み』って言われちゃいました。

 だけど私は、ハヤトとラブホに行くたびに自己肯定感が下がるというか、なんだかすごく安い女になってしまったなぁ…って惨めになるんですよ。

 せっかくこれまで仕事を頑張ってきたのに、なんでラブホ? 不倫じゃあるまいし…って。

 若い頃は、お金がないからラグジュアリーホテルには滅多に行けなかったけれど、もう40代なんだから、私はそれなりのデートを楽しみたいんです。

 それなのに…なんで、ハヤトはいつもデートの終盤にラブホに誘うのか。よくわかりません。

 どんなに素敵なデートをした日でも、終わりにラブホに寄ると、窓もないし内装もギラギラしているし、まるで夢から覚めたかのように、みすぼらしい気分になるんですよね。

 このままではハヤトのことを嫌いになるかもしれないし、なんとかならないかなって思うんですけど、解決策がまったく浮かびません…」

 ◇  ◇  ◇

 奈々さんからハヤトさんに対して、それとなく本心を伝えたこともあるそうですが、そのときにはきちんとした答えが返ってこなかったとのこと。

 ではハヤトさんは、恋人である奈々さんがラブホ問題について思い詰めていることを、どう感じているのでしょうか。次回に続きます。

(並木まき/ライター・エディター)

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