大和市立図書館(神奈川県)従来の禁止事項にとらわれない滞在型
ホールや生涯学習センター、屋内こども広場を併せ持つ複合施設で、「シリウス」と呼ばれ市民に親しまれている。最寄りの大和駅は小田急と相鉄線が乗り入れ、駅から近いのも便利だ。
2016年に開館。近隣都市からの利用者も多く、年間約300万人が訪れる。
地上6階の建物はガラス張りで、屋外テラスには緑が多用され、外観も美しい。館内は3階までが吹き抜けで明るく爽快。閲覧席の合間にも緑が置かれて落ち着ける雰囲気だ。
平日の来館者は多くて約8000人、土日には約1万5000人が訪れる。閲覧用の約1000席はゆったりと配置され、十分にくつろげる空間。蓋が付いた飲み物であれば一部施設を除き館内持ち込みOKだ。
1階にはカフェがあり、2階にはセカンドオフィスとして利用できる有料ラウンジも。3階はこどもフロアで小さな子が靴を脱いで遊べるじゅうたんスペースもある。声を出して読み聞かせもできるので親子3代で過ごせるかも。
大和市のスローガンとして人、まち、社会の健康を掲げていることから4階には健康コーナーがある。特に「健康テラス」と呼ばれるガラス張りのエリアでは、毎日無料のイベント講座が行われ、座学だけでなく、映画観賞や体操、時にはコンサートも。
「私語や飲食は厳禁というイメージを軽減していますので、快適に過ごしていただきたいです。市民の居場所をつくるのがシリウスの大事な役割。おひとりさまや高齢の方が外出するきっかけになれば」というのは館長の松田彰さん。「オープンスペースで参加しやすく、市民同士が教え合うような堅苦しくない催しを行っています」とも。図書館主導というより、市民が主役の集いとなっているようだ。