不知火美術館・図書館(熊本県宇城市)生まれ変わった「知」と「美」の交差点
熊本県宇城市にアートと知識の交差点がある。
「不知火美術館・図書館」は2022年にリニューアルオープンし、「誰もが創造性を育み発揮する美術館・図書館」というコンセプトのもと、地域の文化の新しい拠点として注目されている。
この施設は美術館と図書館が一体化しており、美術館ではブラジルのピカソと称されたマナブ間部や、写真家の河野浅八ら、地元宇城が生んだ芸術家たちの作品を収蔵している。
「図書館には、ライフスタイルを豊かにするための本を中心として約13万冊の蔵書があります。その中でも美術館での体験が深められるように、最も目につく場所にアートの本をセレクトして置いています」と広報担当の山田翔夢さんは話す。
不知火海の蜃気楼「不知火現象」をイメージした建物自体もアートの一部だ。壁面、天井に設置されたルーバースクリーンがやわらかな光の空間を作り出し、95メートル連続する建物は光と静けさが調和し、訪れる人を包み込むような温かさがある。
リニューアル後にはスターバックスも併設され、アート作品が飾られた木調の落ち着いた雰囲気の中、コーヒーを片手に読書を楽しむというぜいたくなひとときが味わえる。