大阪万博記念公園に“間違えて”行ってもエエじゃないか! 公式HPで注意喚起も「1日1組はいる」
昭和レトロ、自然を堪能
70年万博当時、来場者は右腕内のエスカレーターを通って地上30メートルの大屋根まで上がって行けたという。現在は腕の付け根から先の空間を見通せるだけだが、規則正しく先が細くなるように組まれた鉄骨は青やピンクの照明に照らされ、不思議と見飽きない。
他にもオススメなのが、「EXPO'70パビリオン」(旧鉄鋼館)だ。
8月3日まで企画展「プレイバック1970 大阪万博と昭和レトロ」が開催中で、70年当時を再現した昭和レトロハウスや玩具をはじめとするレトログッズ、70年万博で使用されたユニホームなど郷愁を誘う品が並ぶ。当初は撤去予定だった太陽の塔の保存を求める要望書や竣工図も展示され、55年前の熱量を感じるようで味わい深い。
同パビリオンの常設展も見ごたえ十分で、70年万博にまつわるトリビアが満載だ。開催期間中の来場者数やごみの量など、あらゆる「数字」が順路の壁面にまとめられており、意外にデータが細かくて面白い。「出産1人」「結婚55組」「拾得金4892万4577円」「トイレ数2755穴」「救急車1万1185台出動」……。現在50代半ばの“万博の申し子”は、どこで何をしているのだろうか。気になる。
豊かな自然を堪能できるのも記念公園の魅力のひとつ。「平和のバラ園」で開催中のローズフェスタは今が見ごろだ。園内には2400株、250品種のバラが植えられている。「ツルバラ」が織りなすアーチをくぐれば、日々のストレスも癒やされるはず。歩き疲れたら、日本庭園の休憩所で池を眺めながらホッと一息つくのもありだ。
2025万博では喫煙所が1カ所しかないが、記念公園には少なくとも7カ所設置されている。爆発の危険性もないし、地図もタダでもらえる。入園料は大人1人たったの260円。それだけで十分だ。
(高月太樹/日刊ゲンダイ)