ちきり清水商店 清水喜市郎社長(2)家業を継ぎ“19代目”になる重圧を常に感じた学生時代

公開日: 更新日:

 もちろん、周囲の雰囲気は家業を継いで19代目になるのがマスト。

「それが痛いほどわかっていましたから、しょせん夢物語。でも逆に家業と自分自身の将来を真剣に考えるきっかけにもなったように思います」

 1浪して独協大学経済学部経営学科に進学。サッカーサークルに所属し、小遣い稼ぎのためアルバイトもこなす充実した4年間だった。

 卒業後、総合リゾート会社のリゾートトラストに就職した。

「仲間との旅行で利用した同社運営の会員制リゾートホテル『エクシブ』が魅力的で、調べたら毎年、増収増益。国内最大手なので顧客もトップクラスでした。いずれ家業を継いだ時に役立つ人脈づくりができるのではないか、と考えて選択しました」

 配属は、会員権を販売する東京本社東京会員制事業本部。

「毎月、販売計画を書き、誰に売るのか、どう売るのか、電話・交渉時のトークはどうするか、など営業マンのイロハを徹底的に学びました。数字達成への取り組みはとても厳しかったので、精神的にも強くなったと思います。既存の市場に売り続けるというよりも“新規需要をどのように開拓するか?”を今でも常に考え行動するようになりましたね」

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