地銀を襲う「新NISA・債券安・融資先倒産」の三重苦…73社・グループの純利益6.9%減の衝撃

公開日: 更新日:

 しかも、この先、「新NISA」が地銀を苦しめる恐れがあるという。新NISAによって「貯蓄から投資へ」の流れが加速すると、地方銀行から預金が大量流出しかねないという。共同通信は13日、<地銀、新NISAで試練 預金大量流出しかねず>というタイトルの記事を配信した。

 地方銀行は「新NISA」「債券価格の下落」「融資先の倒産リスク」--という三重苦に見舞われている形だ。経済ジャーナリストの松崎隆司氏はこう言う。

■“地方銀行は1県に1行”73社は多すぎる

「多くの地方銀行は、厳しい状況におかれています。決定的なのは、どこの地方も人口減少が止まらないことです。人がいなくなれば、消費も落ち込み、産業も廃れてしまう。地域経済そのものが空洞化しかねない。地方銀行を直撃するのは当然です。この先、M&Aによって地方銀行の再編が進む可能性もあるでしょう。もともと、金融当局は“地方銀行は1県に1行”という構想をもっていました。73社は多すぎる。それに、金利が正常化し、貸し出しによって利ザヤが稼げるようになると、預金残高が多い方が有利というスケールメリットも出てきます」

 年明け以降、4500円も上昇した株高は、いつまで続くのか。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    岡田阪神は「老将の大暴走」状態…選手フロントが困惑、“公開処刑”にコーチも委縮

  2. 2

    肺がん「ステージ4」歌手・山川豊さんが胸中吐露…「5年歌えれば、いや3年でもいい」

  3. 3

    巨人原前監督が“愛弟子”阿部監督1年目Vに4日間も「ノーコメント」だった摩訶不思議

  4. 4

    巨人・阿部監督1年目V目前で唇かむ原前監督…自身は事実上クビで「おいしいとこ取り」された憤まん

  5. 5

    中日・根尾昂に投打で「限界説」…一軍復帰登板の大炎上で突きつけられた厳しい現実

  1. 6

    安倍派裏金幹部6人「10.27総選挙」の明と暗…候補乱立の野党は“再選”を許してしまうのか

  2. 7

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  3. 8

    79年の紅白で「カサブランカ・ダンディ」を歌った数時間後、80年元旦に「TOKIO」を歌った

  4. 9

    阪神岡田監督は連覇達成でも「解任」だった…背景に《阪神電鉄への人事権「大政奉還」》

  5. 10

    《スチュワート・ジュニアの巻》時間と共に解きほぐれた米ドラフト1巡目のプライド