政倫審じゃ裏金事件の実態解明はどだいムリ 自民参院対象者32人→出席3人のドッチラケ
偽証罪に問われる証人喚問じゃなきゃ意味なし
参院の政倫審も衆院同様、自民党の幕引きシナリオの一環だ。開催時期や出席者を小出しにして、決定まで時間をかける。出席は衆院51人中5人(呼ばれてもないのに出席した岸田首相を除く)に対し、参院は32人中3人。やってることは衆院のカーボンコピーだ。参院選の年に改選議員がノルマ分を含む全額還流を受けていたことが疑惑の焦点になっているが、これも衆院同様「知らぬ、存ぜぬ」で逃げるのだろう。裏金事件の実態解明など期待できない。
「対象者は32人いるのに、橋本聖子さんが出席することがニュースになるのはおかしな話です。しょせん政倫審は、参考人招致や証人喚問と比べて一番軽い弁明の場でしかない。それなのに開催や出席でハードルを上げて盛り上げることで、自民党は政倫審の価値を大きく見せる演出をしてきた。偽証罪に問われる恐れのある証人喚問じゃないと意味がありません」(ジャーナリスト・鈴木哲夫氏)
衆院では12日、安倍派会長代理だった下村博文元文科相が政倫審出席を申し出た。こっちもスッタモンダで時間がかかった。不仲の森元首相の関与について“爆弾発言”があるのか注目されているが、しょせん政倫審は疑惑を持たれた議員の弁明の場でしかないわけで、期待薄だ。