入居審査を不正に通過させる「アリバイ会社」はなぜなくならないのか?
賃貸住宅の入居審査を不正に通過させる「アリバイ会社」を使った事例が相次いで発覚している。
アリバイ会社とは、入居希望者の身分証明書や在職証明書などを偽造し、入居審査をすり抜けるために使われる業者のこと。
今年2月、偽造した保険証を使って賃貸物件の契約をした都内の不動産仲介業者らが逮捕された。報道によると、容疑者は「ホストなどが主な客で、アリバイ会社を使うことで入居審査が通りやすくなると思った」と供述。これまで7年間で約500回の偽造を依頼したという。
アリバイ会社の多くはダミー会社を所有し、そこに在職しているとする書類を作成する。表向きは依頼を受けて書類を作成しただけで、利用方法には関知しないというグレーゾーンで営業してきた。
料金は家賃の30~50%だったり、書類作成だけや電話での口裏合わせまでするなど、業務ごとに細かく設定されたりする。
■90年代から存在、外国人入居者の増加で拡大傾向に